「」の息づかい
目覚まし時計で起きていたのに、
「おはよう」が聞けるようになった。
足早に家を出ていたのに、
「いってきます」が聞けるようになった。
終電で帰っていたのに、
「おかえりなさい」が聞けるようになった。
いつも外で飲んでいたのに、
「いただきます」が聞けるようになった。
別々に寝ていたのに、
「おやすみなさい」が聞けるようになった。
家を買って広くなったはずなのに、
家族の距離は近くなったりします。
あたりまえだと思っていたけど、
「ありがとう」が言えるようになった。
(【住宅情報・タウンズ】リクルートメディアコミュニケーションズ) ● CW:富田 安則
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なにげない日常が、ひとつのできごとによって見直されていきます。
そのできごとがきっかけで、ちいさい喜びに。
その喜びが、
相手の嬉しさになって、次の喜びが作られていく。
そんなふうに、人生とともに歩む家の姿が見えてきます。
「」の中のことばは、ごく日常的な台詞ばかりですが、
同じ言い回しがリズムを生んで、
「」の中の台詞が、リアルな感触を帯びてきた気さえしました。