値段の前に、見るべきこと
もっと安かったら買うのに。は、
安くなってもたぶん買わない。し、
買ったとしてもなんか着ない。
100%魅力を感じる服が、50%オフになっている。
それこそがバーゲンだと思う。
50%しか魅力を感じない服が、50%オフになっている。
わたしにとっては定価と同じだ。
あっという間に値下がりする服は、もともとの値段がおかしいと思う。
バーゲンを前提で作られた服は、値下げで価値が変わるわけではない。
世界が驚く感性と技術が、日本の服づくりを支えている。
その圧倒的なパワーで、100%ときめくバーゲンを。
(2013【チェック・ザ・バーゲン】LUMINE) ●CW:尾形 真理子
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おもわず心のなかでうなずいてしまう部分を鋭く突いています。
この「魅力」の100%・50%というのは、
洋服を製造・販売する届け手側に、メッセージを発しているように見えて
洋服を購入する買い手側である私たちにも、
自分の購入する姿勢に対して、問いかけているように感じます。
安いからというだけで、
50%しか魅力を感じなくても購入してしまったり、
しっかりとその服の魅力を見極めず、
衝動買いしてしまったり。
買い手側が、自分の欲しい服に対する考えが50%しかわかっていないのに、
いくら素晴らしい洋服を届けても「100%ときめく」というのは、
ない気がするんですね。
自分の服のスタイルをわかっている。
これも大事なことではないでしょうか。
この作品は、キャッチコピーも印象的ですが、
ボディコピーも、キャッチになりそうなくらいの強いフレーズが並んでいます。
50%しか魅力を感じない服が、50%オフになっている。
あっという間に値下がりする服は、もともとの値段がおかしいと思う。
バーゲンを前提で作られた服は、値下げで価値が変わるわけではない。etc...
一行一行にまで、言葉が絞り込まれているのが、こちらにも伝わります。
心を動かすキャッチコピーの見本のような、積み重ねだと思います。
PHOTO from "Philippe Put"【GATAG】