文字で伝えること、文字だから伝わること
名前は、親が子供に送る、
はじめての手紙
なのかもしれない。
わずか一文字か二文字。だからこそ、親は悩む。
こんな子に育ってほしい。
いや、元気であれば、それでいい。
とにかく、生まれてきてくれて、ありがとう。
あふれる思いを胸に、紙に向かう。
お腹の生命に語りかけながら、ペンを動かす。
何度も書いて。何度も考えて。また、書く。
そうやって、大切につけられた名前。
それは、親が子供に送る、
「一通の手紙」なのだと思うのです。
子供たちは、人生という時間をかけて、
ゆっくり読んでくれるはずです。
その「手紙」を書いた日の、両親の思いを。
一生のうちで、自分の名前ほど目にする文字は、他にない。
そう、こんな繰り返し読まれる手紙は、他にないのです。
書く、を支える。 PILOT
(2012 PILOT) ●CW:後藤 彰久
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名前を“親からの手紙”と捉える、視点と発想が豊かです。
名前も、親からの大切なプレゼントなんですよね。
生まれたばかりの子供にとっちゃ、知る由もないことですが。
いつしか、周りからそう呼ばれていることに気づいたときが
サプライズなのかもしれないですね。
いろいろな人から呼ばれて、
いろいろな想いを知って、
心とカラダに染みこんでいく一文字や二文字は
ただの文字ではなくなっていきます。
文字の必要性は、
書くことの必要性でもあり、
ペンの必要性でもあります。
わたしも、自分の名前が大好きです。