今日のコピー 〜素人キャッチコピー論評〜

1日1個を目標に、心に響いたキャッチコピー・フレーズなど、自分なりに語ります。

黒子を笑うな

幸福を笑うな


食事をおいしくするお茶がある


(2011 【烏龍茶】サントリー ●CW:安藤 隆)
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シンプルで強い主張が感じられるこのコピー。
睨む視線が印象的なビジュアルとも相まって、心に強く訴えかけてきます。
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(Photo from コピー年鑑2011)

ただ、このコピーが秀逸だなと思ったのは、このメインコピーは商品である「烏龍茶」のことを直接的には言っていないこと。

「烏龍茶」のことを言っているのは、メインではなくサブのコピー。

「幸福」は、「美味しい食事の時間」にあり、その主役にいるのはやはり「美味しいもの」だったり「一緒に食べる人との食事」だったりするのだと思うのです。
「美味しい食事をジャマしない/何にでも合う」烏龍茶は、あくまでつなぎ役/引き立て役に徹する。
でもそれこそが、いつでも誰にでも愛されるこの商品の価値を表しているのではないかなと。
そして、やっぱり本当に伝えたいのは「烏龍茶」が傍にあるときに人が普段出会う幸せだと思います。

グラフィックでも、印象的なメインビジュアルに負けないように、大きく自分を主張していますが、メインのジャマはしていない。やはり、ここでも黒子に徹している商品を上手に表していると思います。