今日のコピー 〜素人キャッチコピー論評〜

1日1個を目標に、心に響いたキャッチコピー・フレーズなど、自分なりに語ります。

生きることを楽しむコピー

おいしい生活

甘いばかりじゃ、退屈です。
辛い、苦い、酸っぱい、渋い、と、
いろいろあるのがオトナの生活。
問いたいのは味であります。
身も心もとろけるようなおいしさ。
よく噛みしめてわかる深遠なるおいしさ、
ちょっとクセのある不思議なおいしさ、
味のないのは嫌い。まずいのはダメ。
自分のおいしさをさがすトリップは、
そのまま、自分の生活をさがすことらしい。
美味しい人に逢って、
おいしい本を読んで、
おいしいファッションを見つけて、
おいしい時間を過ごす。
そんな生活、理想に終らせたくないな…。
あなたと一緒に、西武も、
もっと食いしんぼになるつもりの一九八二年です。

(1982 西武百貨店) ●CW:糸井 重里

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多くの本で紹介され、多くのコピーライターから絶賛されてきた
このコピー。
敢えて紹介するのを避けておりました。
このコピーが発表されていた当時の時代のムードや空気を
わたしは知らないからです。

でも、今回はじめてボディコピーを読むことができて
紹介することにしました。
当時の空気感はわからなくても、
生きることを楽しむという、
現代にも普遍的に通じる部分は十分に感じられました。

糸井さんの角のない、子どもにもわかるような
大人の魅力に溢れた文体で上手にまとめられているのも
ステキですね。

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